形而下の文化史

表象文化史・ジュエリー文化史・装飾文化史

 

トピックス(9)「イシュタル」の表象(3-9)

 

翼をもった雨による平衡の女神(イシュタル)の神殿

「Wedding Contract」に現れた二羽の鳥とTinos(ティノス島、キュクラデス)のDovecots(鳩小屋)

 

f:id:blogwakujewelry:20190526224324j:plain

(41)Dovecot(鳩小屋)、Tarabados,Tinos(ティノス島、キュクラデス)

  Greek Design & Decoration ABRMS

 

二羽の鳥はBC5,000年頃からコーカサス地方、北西イラン、アナトリア、シリアでよく見るようになります。(参照)やがて一羽の「豊穣の大神」は「天空紳 アン」となり、宇宙に偏在する神として「鳥」の姿で現れることはなくなります。上部(後期)マグダレニアン(Supe'rieur Magdale'nienne)期(参照)に、「雨」と「平衡」が人型となり生れた「雨による平衡の女神」がコーカサス地方に伝播、Vulture(ハゲワシ)の翼をもつ「冥界の女神」となり、アナトリアの「ヴィーナス」を習合して「生命の女神(出産の女神)」ともなったもう一羽の鳥、すなわち「イシュタル」が「翼をもつ女神」としてコーカサス地方、北西イラン、アナトリア、シリアから世界に羽ばたいていきました。ヨーロッパの古代史に興味のある方はご存じでしょうが、数多くの「鳥小屋」の上には「マリア教会」が建てられ、現存する「鳥小屋」はほとんどありません。しかし、幸いなことにキュクラデス諸島のティノス島にその姿が守り続けられてきました。この建造物に現れる表象を見れば、すぐに理解できるはずです。 つづく

 「フリードリッヒ・フォン・シラー」の「歓喜に寄す」に出てくる「智天使」も、ユダヤ教に取り入れられた「イシュタル」であることは、「天空神」と「翼をもつ女神」の関係から、理解できます。

 

f:id:blogwakujewelry:20190526222712j:plain

(42)Dovecot(鳩小屋),Tinos(ティノス島、キュクラデス)

      Greek Design & Decoration ABRMS

 

f:id:blogwakujewelry:20190526222357j:plain

(43)Dovecot(鳩小屋),Tinos(ティノス島、キュクラデス)

      Greek Design & Decoration ABRMS

 

f:id:blogwakujewelry:20190526223542j:plain

(44)Pebble pavement in front of the church of Our Lady in Chora,Tinos

      Greek Design & Decoration ABRMS

© 2019 JOJI WAKU Blog. All rights reserved.