形而下の文化史

表象文化史・ジュエリー文化史・装飾文化史

 

女神達の表象

古代世界の女神達は、人間存在の在りようを表象し、世界に流布した。
そして、装飾が生まれた。

やがて誕生した王権は表象を変容し、王権の正当性を神話にする。
装飾の二重性が生まれる。
王権の表象と女神達の祈りと。

宗教は民衆の祈りと古代表象を儀式化する。
神学が装飾を変容する。

近代王権は宗教と王権の葛藤と融合により、ゴシックとバロックなどの装飾を生む。
そして、フランス王権はベルサーユ宮殿に於いて、王権の舞台化を完成し、王権の装飾も舞台化する。
舞台化された王権は世界に広がり、王の表象は変容する。

女神達は、世界の隅々で、静かに,綿々と、古代の表象を織り続けていた。
力強いその表象は文様となり、世界に広がった。
女神達の表象は古代世界を物語る。

女神達は再び、世界にあふれ始めた。

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