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形而下の文化史

表象文化史・ジュエリー文化史・装飾文化史

 

ジュエリー文化史 パリの中世リバイバル;まとめ

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(1) Petit Fiori(プティフィオリ)和久譲治;green garnet ;pipe claw setting ring;

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(2)

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(3)pipe claw settin1800's初頭

 (1)の私が作った指輪の石留めは、(2)つまり、(3)の中心部分と同じ石留めです。ナポレオン時代の「cannetille]に使われたpipe claw settingは、このデザインの外枠にあるリング状の洋彫り部分をなくしたもので、これより華奢に見えるものになります。(3)ペンダントの取り巻きpink topazは「cannetille]に使われたpipe claw settingで石留めされていますが、あまり華奢に見えません。「cannetille]のときの石留めより、かなり厚いパイプに留めています。アンピール様式本来の重厚感を出すための工夫です。

つまり、当時流行したローマ風(ローマ帝国風ではない)の「cannetille」に合わせて作る薄板のcutdown settingは、大きな半貴石を石留めするのが難しかったため、pipe claw settingが考え出され、更に他スタイルのジュエリーには、アンピール様式本来の重厚感を出すため、板を厚くして、洋彫りで取り囲むデザインにしたのです。

 このように、ナポレオン時代のアンピール様式はローマ帝国風といっても、少なくてもジュエリーに於いては、ルイ十五世時代に続くパリ王冠職人の技術を、更に発展させた、独特のものになっています。

 ナポレオンが「ローマ王」の為の王冠を作ろうとした情熱は、ショーメの創始者Etienne Nitotらによって、pipe claw settingなるアンピール様式独特の石留めを生む結果になったのです。

(3)のペンダントがナポレオン第一帝政期のものであることもこのようにして確信しました。

 本文;「パリの中世リバイバル」(参照)

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