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形而下の文化史

表象文化史・ジュエリー文化史・装飾文化史

 

「羽子板、扇」が導いたこと(4)酉の市 ;氷川神社

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ミミズク土偶;埼玉県鴻巣市;滝馬室遺跡

東京国立博物館所蔵

 

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尖石;宮坂英弌著:画家宮坂春三氏、大正11年尖石遺跡で発見;東京大学理学部研究室所蔵

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ETRUSCAN TERRACOTTA;GORGON

WWW ou.edu.ETRUSCAN ART

 

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浅草「長國寺」酉の市:熊手ミュージアム 2008年

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那智の扇祭り;www.kumanonachitaisha.jp

ミミズク土偶は大宮の北、埼玉県鴻巣市;滝馬室遺跡から見つかりました。大雑把にいって、「旧武蔵野国」の大半が海の底だったBC1200頃のものです。ここより北の所謂「縄文銀座」遺跡群からは見つかっていません。そのことから、「分銅型土偶」と同じにく海路・太平洋からやってきた「神の表象」だと思います。

その頃ヨーロッパの地中海文明圏では、インド・ヨーロッパ語族の南下が始まっていました。BC17世紀には北イタリアにケルト人が現れ、ギリシャではBC12世紀ごろ、破壊と暗黒時代が始まります。BC4世紀にエトルリア人が南イタリアから地中海に逃げ出すまでの長い民族戦争でした。「海の民」となった彼らの、長い旅の始まりです。

大宮「氷川神社」を精査すると、その古くからの姿を、そのまま残していることに驚きます。他民族の流入や政治権力の交代など幾度となく襲ってきたであろう大波を、見事に切り抜けています。「酉の市」の表象で示される、同じような祭神をもつ「花園神社」が呼名だけでもあれほど苦労してきたのです。ちなみに、「花園」の意味はこれから「形而下の石」により明らかになるでしょうが、結論を先に述べます。その方が、大宮「氷川神社」を理解する上で大いに役立つはずです。

鈴木秀夫氏の著書に「気候の変化が言葉を変えた」があります。続編を待ち望むほど愛読した「言語年代学」です。その著書で理解できることですが、新石器時代が始まった頃より、ポーラフロント(寒帯前線帯)は北上し、アフリカの諸民族も北上します。その結果として地中海文明圏が活発になりました。[ジュエリー文化史: パリの中世リバイバル」で書いたように、アフリカで生まれた人類にとって大切な二つの表象は「生殖」と「大地」です。それぞれの表象は地中海文明圏に持ち込まれ、変容します。「生殖」は「水」と「大地」の関係に置き換えられると「大地の豊饒」がイメージされます。「豊饒の大地」は女神を生み「大地と豊饒の女神」が生み出されます。

その「大地と豊饒の女神が住まう「聖なる場所」が「花園」です。それから時が過ぎ、「仏陀」も「花園」で生まれ、「エデンの園」もその変容した姿だと考えます。

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ヴィナスの誕生:ウイキペディア

「rhotacism-hellog~英語史ブログ;2010-05-25 Tue #393.Venusは欲望の権化」;堀田隆氏による確かな言語年代学の情報が書かれているブログです。これほどの内容をブログで得られることにたいして、堀田氏に深く感謝致します。このブログの中でVenusを「春・花園・豊饒の女神」と書かれています。ラテン語Venusの原義は「肉体的な愛」とも書かれ、印欧祖語でも「欲望」に行きつくようです。だとすると、Venusが「花園」の意味を持つことは印欧祖語以外の要素が考えられませんか?Venusの表象(ホタテガイ)から見てこの女神が上にあげた写真と同じ表象を持つのは明白です。ラテン語Venusの時代になって、「大地と豊饒の女神」は「肉体的な愛の女神」になったようです。実はこの「大地と豊饒の女神」とVenusの間には印欧語系ギリシャの女神がさまざまな呼名と姿で現れます。さらに、「大地と豊饒の女神」以前には「大地」が「聖なる存在」だったのです。氷川神社つながりで大切な女神情報は、「大地」と「生殖」が表象的に結合した時、「女神に翼が生えることです。」、鳥はアフリカから出産のシンボルとして世界に広がっています。そして、翼の生えた「大地と豊饒の女神」のシンボルは「Falcon」と「Hawk」です。印欧語系ギリシャの女神として、翼の無い、肉体的な愛の女神Venusの誕生は、同時に非印欧語系「大地と豊饒の女神」が羽の生えたまま地下の世界に閉じ込められた時になります。そうです堕天使のように。

 

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