形而下の文化史

表象文化史・ジュエリー文化史・装飾文化史

 

「羽子板、扇」が導いたこと(7)酉の市 ;氷川神社

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天寿国繍帳残欠:中宮寺蔵

正倉院裂と飛鳥天平の染織;松本包夫著(紫紅社□じゅらく)

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A(上段右)

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B(上段左)

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C(中段左)

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D(中段右)

門外漢の私がバラモン教について調べた時、一番解り易かった本があります。「世界の名著 バラモン教典;責任編集・解説長尾雅人:中央公論社」(推薦本)です。そして今、あらためて日本国の面白さを実感しています。世界の歴史学者はきっと驚くでしょう。これほど、世界中の人類文化が生き残り共存している国は珍しいはずです。「天寿国繍帳残欠:中宮寺蔵」;この図柄の表象を読み解いていくと「世界の名著 バラモン教典」以上のバラモン教についての情報が、日本にそのまま存在していることに気付きます。先ずは、「天寿国繍帳」を4つの場面で見てみましょう。Dの場面にバラモン僧に召喚されている神二柱の縁起がA,Bで描かれています。Aでは、召喚された神の右隣りに立つ人物に注目です。彼は腰に二重巻した帯を体の前面にでリボンに結んでいます。すなわち、この人物はゾロアスター教徒であることを、帯で表象しています。よって、この神はゾロアスター教の主神:「アフラマズーダ」で、バラモン教での神名は「ヴァルナ」になります。初期のバラモン教では、ゾロアスター教の主神らしく、「始源神」、「天空神」、「司法神」、「水神」であった神です。バラモン教では神をも召喚出来る、絶対身分のバラモンによって、すぐに神性は弱体化されます。「始源神」はブラフマンに、「天空神」は「雷霆神」インドラ、「太陽神」スーリャ、「風神」バーユに、「司法神」は「冥界神」ヤマになります。「水神」だけになった「ヴァルナ」は仏教でも「水神」になっています。私の推理では、この仏教に取り込まれた「水神」が、再び仏教と伴に日本来られ、「司法神」でなくなり、親しみやすくなった「水神」の呼名が「恵比須様」になります。申し訳なさそうに、氷川神社境内右下隅に鎮座する理由です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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