(17)金製イヤリング;エレトリア、エヴィア島、ギリシャ(BC475年~BC450年)
イヤリング上部の柘榴花は花弁が「Chevron(Cheveron仏古語)」紋となり、ガク片の中に一個の種子を持つ。この女性が「柘榴・生命の樹の女神」であることを表象しています。それにもまして、興味深いのは「Chevron(Cheveron仏古語)」紋となった花弁です、写真(9)の様に柘榴の花弁は独特の曲線と真ん中の突起が特徴なので、柘榴花そのものを「豊饒の大地」の表象とするために、「Chevron(Cheveron仏古語)」を組み込んだのでしょう。「花畑大鷲神社」の「六角石灯籠」は花弁とガク片を二重にして種子を二個入れたものと、花弁に三個の種子が乗った様式がありましたが、「Chevron(Cheveron仏古語)」は見られませんでした。おそらく「渦巻=蛇」に守られ、灯篭上部に置かれた球体の柘榴の実が「大地」を表しているのでしょう。(18)柘榴花の変容;スケッチはこの「Chevron(Cheveron仏古語)」を持った柘榴花から「エッグ&ダーツ」や「イオニア式の柱頭」、日本で「立湧紋」と呼ばれている「柘榴花連続紋」が引き出される様子です。
(18)柘榴花の変容;スケッチ(和久譲治)
柘榴花ーエッグ&ダーツーイオニア式
(9)Wikipedia
花弁とガク片の形に注目して下さい。色々な文様の縁部分に現れます。
(19)イオニア式;「エッグ&ダーツ」と「渦巻」
ヨーロッパの文様辞典;視覚デザイン研究所