形而下の文化史

表象文化史・ジュエリー文化史・装飾文化史

 

From Caucasus region and Northern iran コーカサス地方より(8)

 

大地の恵み パンの表象(7)

「方舟」・「蛇」の表象とフランスパン

 

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(20)古代エジプト 中王朝期(BC2,040年~BC1,550年頃)のパン

   パンの研究 越後和義・柴田書店

 

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(21)蛇に守られた舟(方舟)参照;MINOANS ・Rodney Castleden著

 

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(22)バトン(Baton)の観念と形態;和久譲治

 

ミノア文明で見られる「蛇に守られた舟(方舟)」を始めとする「形態」と「観念」は、舟(舟形)と蛇(棒状)に共通の「観念」を持たせました。そして、その「観念」はフランス語「Baton(バトン)」と言う言葉に集約され、「ハレの日」の「神聖」と「権威」の表象と結びつきます。パンの形態では、「Baton(バトン)」は舟(舟形)と蛇(棒状)の両者に用いられ、「大地の恵み」を表象します。カプサ文明からフランスパンの文化になった「Baton(バトン)」の流れは、サルデーニャ島の天然酵母(サワードウ・sourdough)が南仏からフランスに入った同じ流れです。フランスパンが基本的に小麦粉、塩、水から作られるのは、カプサ文明に伝播したコーカサス地方の古代フラットパン(Flat bread)が、サルデーニャ島を経由してそのまま持ち込まれ、独自の進化を遂げたことによるのだと考えます。

 

 

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(23)そら豆とベーコンのバトン

   JEAN  FRANCOIS

やさしいのにしっかりしたそら豆の風味と岩塩の組合せに、作り手の才能が感じられました。実によいパンです。

 

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(24)ルヴァン オ ゴルゴン

  JEAN  FRANCOIS

天然酵母と全粒粉のパン生地に、ゴルゴンゾーラ、ハチミツ、クルミを包んで焼き上げています。イタリア半島、ミラノ近くのゴルゴンゾーラは「大地の神・ゴルゴン」と「夜明け」、すなわち「後光」を名に持つチーズの産地です(参照)。葡萄酒が無かった頃、ガリアの地で飲まれたのは「ハチミツ酒」でした。人類が古くから(BC7,ooo年以前)食べてきたクルミの原産地は、西アジアからヨーロッパ南西部で、コーカサス地方とガリアの地を繋いでいます。天然酵母で作られ、しかも、形態は舟形バトン(Baton)、見事なストーリーで作られています。しかも、絶品です。味だけで言えばハチミツは無くていいかもしれません。

 

 

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            LE PAIN de Joel Robuchon

 

 

 

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