形而下の文化史

表象文化史・ジュエリー文化史・装飾文化史

 

トピックス(8)ズールーの概念と編む文化(13) ・土器の文化(1)

 

                                               文様の誕生(3)

                         縄文土器草創期とKoros-Cris-Cultureの文様

 

植物素材を編む文化が「ズールーの概念・円環」を編むことにより、神聖な「文様」を用い始めた後、「土器の文化」が始まります。最古の土器については諸説ありますが、土器に描かれた「文様」には、共通の概念が宿っています。「文様」は「ズールーの聖なる概念」を編むことで生まれ、土器に描かれることにより「聖なる表象」として確立したと思われるのです。マジシ・クネーネ氏は繰り返し、可視化、具現化されない概念(真に形而上的な物)はズールーの社会共同体では存在せず、自然現象や物による「顕現」があって、「ズールーの概念」は社会共同体の中でその存在を確認できると語っています。自己の存在も、「輪になって踊る」ことで、社会共同体の「円環」に自分の「周期の円環」が重なっていることで、確認できると考えるのです。社会共同体の「円環」の役割を終えた人々は、「周期の円環」の輪を装飾品として身につけ、「先祖の円環」に加わる準備に入ります。写真(61)や(62)の土器は「平衡の王女」の顕現した土器として、ズールーの概念を持つ社会共同体の中心に存在したことになります。

 

このように考えると、日本の縄文草創期に現れた「文様」は、必ず他地域の「ズールーの概念」を持つ「文化」と繋がっているはずです。

そして見つかったのが、ハンガリーの「ko"ro"s culture」と、同じ川沿いでルーマニアの「Cris culture]です。これらの遺跡についての情報は「異常」に限られています。発掘は続いているのに、出土物は出版もされず、これらの「文化」は編年さえされていません。

しかし、限られた情報の中でも、「文様」は多くの事を語ります。

ドイツ版「Donan-Archaologie]などを参考にしながら、「ko"ro"s culture」の土器を見てみましょう。縄文草創期の土器に現れた「文様」と「技法」は、「ko"ro"s culture」の土器とほとんど同じことが分かります。そうなると、縄文草創期と時を同じくして、ハンガリー、ルーマニアに北上した「北アフリカ」の文化の存在が見えてきます。

その前に、縄文土器に現れる文様は、様々な原体の「縄文」か、写真(59)「ズールーの概念の文様」がほとんどを占めることを理解してください。

 

 

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(61)豆粒文、ギザギザ・垂下・貼付隆線文、平衡の王女・貼付隆線文土器

 ko"ro"s culture,Hungary;BC5,500~BC5,400?

 The Language of GODDESS

 

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(61)豆粒文、ギザギザ・垂下・貼付隆線文、平衡の王女・貼付隆線文土器

 ko"ro"s culture,Hungary;BC5,500~BC5,400?

 The Language of GODDESS  Marija Gimbutas

 

 

 

 

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(62)豆粒文土器;長崎県泉福寺洞穴出土:縄文草創期(約一万年前まで?)

       縄文土器の知識

 

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(63)押潰し隆線文土器;長崎県泉福寺洞穴出土:縄文草創期(約一万年前まで?)

   縄文土器の知識

 

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(64)爪形文土器;青森県鴨平(2)遺跡出土

  縄文土器の知識

  

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(65)平衡の王女・貼付隆線文土器;山梨県、鋳物師屋遺跡出土:縄文中期

  縄文土偶ガイドブック

 

「平衡の王女」の平衡を表す腕のポーズは、BC7,5oo年バルカン半島を北上し始めた新しい「ズールーの概念」を示す「Sesklo culture」と違っています。「Sesklo culture」では腕を水平に開くか、体の前で水平に重ねて平衡を表します。「雨の王女」として「顕現」して、「雨」と「虹」の平衡と説明されます。どんな嵐のような大「雨」でも、必ず止み「虹」がでる。さらに、BC5,500年頃の「Cucuteni-Trypillian culture]では、「平衡のの王女」の「顕現」である「バセンジー犬」が跳ねて雨を降らせ、穀物が育つとなり、「雨」を呼ぶ「雲」の表象が「平衡の王女」の「顕現」として重要性を増しています。それは社会共同体にとって、「農耕」の重要性が増していくことに比例しています。(参照)写真(66)「平衡の王女」は例外的に遅くBC4,000年~BC3,800年のサルデーニャ島に現れたもので(サルデーニャ島に残っていた古い形がそのまま進化して)、上げた腕は「太陽」、下げた腕は「雨」を意味しています。どんな大「雨」でも、必ず「太陽」は現れ、平衡は保たれる。そう考えたようです。ネイティブアメリカンの「Hopi・ホピ族」は同じような岩絵を残していますが、その絵には太陽の下に「穀物」の表象があり、「豊饒」の意味合いが強く表れています。ホピ族と同じ[The Ancient Pueblo]のナバホ族は「自然と動物の調和した状態」を表す「ホジョウ」の言葉を持っています。サルデーニャ島とアメリカ南西部(メキシコ北部)の関係も気になりますが、そのうちまた現れることになります・

サルデーニャ島の例を除き考えると、「ko"ro"s-Cris - culture」は少なくてもBC7,500年以前から始まっていたことは明らかです。縄文草創期と併せ考える方が自然だと考えます。

それでは、縄文草創期の土器と「ko"ro"s-Cris - culture」の土器に現れた文様と文様の製作技法を見ていきます。

 

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(66)平衡の王女;1,2,Karanovo culture,Bulgaria,c.BC5,800.

        3,Ozieri culture,Sardinia,c.BC4,000~BC3,800.4,Venedian culture,Poland

        The Language of GODDESS  Marija Gimbutas

 

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(59)ズールーの概念の文様:和久譲治

 

 

 

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(67)東大寺・誕生時のシャカ

   Wikipedia

 

 

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