形而下の文化史

表象文化史・ジュエリー文化史・装飾文化史

 

表象文化史

特別編 日本のゴルゴン (8)イシュタルの舟 (8)

Papyrus(パピラス、パピルス)のイシュタルの舟・エジプト (84)土で塗り固められたパピルスの舟 副葬品 BC3,800年頃 エジプト Wikipedia 写真(84)「土で塗り固められたBC3,800年頃のパピルスの舟」を見て、この時代のエジプトにおけるコーカサス地方の部…

特別編 日本のゴルゴン (8)イシュタルの舟 (8)

Papyrus(パピラス、パピルス)のイシュタルの舟・エジプト (84)土で塗り固められたパピルスの舟 副葬品 BC3,800年頃 エジプト Wikipedia 写真(84)「土で塗り固められたBC3,800年頃のパピルスの舟」を見て、この時代のエジプトにおけるコーカサス地方の部…

特別編 日本のゴルゴン (8)イシュタルの舟 (7)

古墳時代のイシュタルの舟 (79)古墳埴輪の絵、奈良・東殿塚古墳 (前)奈良文化財研究所 副所長 深澤芳樹氏講演会資料「描かれた日本古代の舟」 日本にしか見当たらなと書いていたイシュタルの舟の槍の様なオールやパドルが、エジプトにありました。それも…

特別編 日本のゴルゴン (8)イシュタルの舟 (6)

豊穣をもたらすバセンジー犬 (76)後期ククテニ文化(Cucuteni-Trypillian culture BC5,500~BC2,750年頃)壺絵 西ウクライナ、古ヨーロッパの神々 マリア・ギンブタス 絵の順番が違っています。上方に線状に描かれているのが雲です。線の数が水分を表します…

特別編 日本のゴルゴン (8)イシュタルの舟 (5)

りょうにいく福井県井向でみつかった弥生時代の銅鐸に描かれたイシュタルの舟 (69)銅鐸絵 福井県井向 弥生時代 雨の表象を持ったイシュタルの舟が三艘です。先頭の舟は十字・平衡の表象を立てています。でも様子が違います。死者は自分で漕いでいます。右…

特別編 日本のゴルゴン (8)イシュタルの舟 (4)

弥生時代の「イシュタルの舟」ー死者を冥界に運ぶ船 それでは具体的に弥生時代の遺跡から見つかった「イシュタルの舟」を見てみましょう。基本的には和久ノート①雨の表象を逆さにした舟(スエーデン・ターヌムの岩絵、ブルターニュ地方の岩絵、アイルランド…

私のマトリョーシカ 

フクロウマトリョーシカ 変なマトリョーシカを飾っています。 フクロウはヨーロッパで「雨による平衡の女神」と結びつきました。女神の表象動物です。そして、東に東にやって来ました。 フクロウが相似的に重なるのは、アフリカで生まれた「ズールーの概念」…

特別編 日本のゴルゴン (8)イシュタルの舟 (3)

子宮の中のイシュタルの舟 () (63)エーゲ海のキクラデス諸島・シロス島(Siros)の墓所で見つかった「王女の子宮」 キクラデス諸島・シロス島の墓所で見つかるこの副葬品の名前はありません。命名しました「王女の子宮」です。「鳥の足を持った魚」はイシュ…

023-05-14 特別編 日本のゴルゴン (8)イシュタルの舟 (2)

二枚の彩文土器と舟葬 今回の記事は本田進一郎氏のブログ(参照)を読み発案しました。参考にされている資料も「日本西アジア考古学会」などで信用に足ります。本田進一郎氏にも、ご無礼ではありますが、表象的にはこう言う解釈もあると思っていただければ幸…

特別編 日本のゴルゴン (8)イシュタルの舟

弥生時代の壺絵に現れた「イシュタルの舟」のルーツを探す おそらく「イシュタルの舟」の図案が初めて石に彫られたのは、ブルターニュ地方(Brittany)だと考えます。写真(58)の「雨の表象」を逆さにしたシンプルな船です。舟にはイシュタルが乗っています…

3-05-11 特別編 日本のゴルゴン (7-3)アイヌの神

DNAで見たアイヌ人 とりあえず下のリンクでアイヌ人のDNAを見てください。DNA分類された表が出てきます。 お判りでしょうか。「ハプログループG」が多いのです。 (7)2019 TERUMO SCIENCE FOUNDATION(参照) 本土日本人の中で弥生人に多い「ハプログループ…

3-05-11 特別編 日本のゴルゴン (7-3)アイヌの神

DNAで見たアイヌ人 とりあえず下のリンクでアイヌ人のDNAを見てください。DNA分類された表が出てきます。 お判りでしょうか。「ハプログループG」が多いのです。 (7)2019 TERUMO SCIENCE FOUNDATION(参照) 本土日本人の中で弥生人に多い「ハプログループ…

3-05-11 特別編 日本のゴルゴン (7-3)アイヌの神

DNAで見たアイヌ人 とりあえず下のリンクでアイヌ人のDNAを見てください。DNA分類された表が出てきます。 お判りでしょうか。「ハプログループG」が多いのです。 (7)2019 TERUMO SCIENCE FOUNDATION(参照) 本土日本人の中で弥生人に多い「ハプログループ…

特別編 日本のゴルゴン (7-2)アイヌの神

神話は文章ゆえ作られます。表象は時として原義を留めます。 (54)「蝦夷島奇観」熊祭部「祭壇の図」村上島之允 別冊太陽 熊を仕留めたら祭壇を築き感謝の祈りを神(カムイ)に捧げます。 (55)「アイヌ風俗絵巻」フクロウ祭 西川北洋 明治初期 市立函館図…

特別編 日本のゴルゴン (7)Camonica Valley岩絵の 鹿

狩られる鹿の神性 写真(50)の方がより分かり易いでしょうか、人々は両手を挙げて崇めるポーズをとっています。鹿の背には半身のゴルゴンが合体しています。よく見るとゴルゴンの後光が見えます。半人(神)半獣の概念が描かれた最初の絵(岩絵)ではないで…

特別編 日本のゴルゴン (6) 弥生人の生と死の概念

直弧文・弧帯文の意味 (45)和久ノート 写真(42)「清水風遺跡・鳥の止まる楼閣;神社建築文化財の探訪<TIAS>ブログ掲載: 京都市埋没文化財研究所 中谷正和氏メモ」(参照)を見ていて、渦巻表象だけを持つ掘っ立て小屋は「お産小屋」だと思いました。し…

特別編 日本のゴルゴン  唐古・鍵遺跡/清水風遺跡 (4-3)

イシュタルの楼閣(鳥葬の塔) 数日前、写真(42)京都市埋没文化財研究所 中谷正和氏のメモを眺めていました。やっぱりメモの(11)はテラスが広くて特徴あるなーってよく見た瞬間三羽の鳥が見えました。図録を確認するとやっぱり見落としていました。写真…

特別編 日本のゴルゴン  唐古・鍵遺跡/清水風遺跡 (4-2)

「清水風遺跡」の鳥女神 (32)和久ノート;清水風遺跡の壺絵・イシュタルとゴルゴン 冥界の鳥女神・イシュタル (37)ミケーネ文明 鳥の女神テラコッタ、テーベ、コロナキス墓地出土 ARCHEO エーゲ海文明 バルカン半島にはBC5,000年頃から、生命誕生の象徴「…

特別編 日本のゴルゴン  唐古・鍵遺跡/清水風遺跡 (4)

::: 唐古・鍵遺跡の冥界・イシュタルの聖域「清水風遺跡」 弥生時代の歴史は面白い。想像を超えた展開をする。 田原本町教育委員会の発表(産経ニュース)によると、使用後川に一括投棄された土器の化学分析で、清水風遺跡において米と海の魚やキビ又は米と…

特別編 日本のゴルゴン  唐古・鍵遺跡 (1)

時空を超えてCAMONICAから縄文末期の奈良盆地へ、ゴルゴンを神とする部族は降り立ちました。一つ一つ両者の「形而下の石」を突き合わせていきます。その中で、前章で見落としていた「銅鐸のルーツと意味」が浮き彫りになります。 仕事に追われて忙しかった7…

特別編 日本のゴルゴン  唐古・鍵遺跡 (3)

速報 北海道大学の研究者グループによって、唐古・鍵遺跡から見つかった骨が「メスのヒナ鶏」であることがわかりました。鳥占い用に飼われていたと考えます。 唐古・鍵遺跡の鶏 (22)土製鶏頭(弥生時代後期);唐古・鍵考古学ミュージアム 弥生時代には非…

特別編 日本のゴルゴン  唐古・鍵遺跡 (2)

埼玉県の古墳 (9)三波川変成帯の岩石、大鹿村中央構造線博物館 三波川編成帯の上には弥生時代の銅鉱山がありました。和歌山から紀ノ川を遡れば奈良五条そして奈良盆地へと至ります。弥生人の上陸地点の一つです。さらに三波川編成帯は伊勢大社から豊川、…

特別編 日本のゴルゴン  唐古・鍵遺跡 (1)

時空を超えてCAMONICAから縄文末期の奈良盆地へ、ゴルゴンを神とする部族は降り立ちました。一つ一つ両者の「形而下の石」を突き合わせていきます。その中で、前章で見落としていた「銅鐸のルーツと意味」が浮き彫りになります。 仕事に追われて忙しかった7…

Chalcolithic(金石併用時代)ー1-6

Maykop culture 黄金の文化(3) テラスの造成(段々畑のルーツ) (1)Camonica Valleyの岩絵;CAMONICAVALLEY Emmanuel Anati KNOPP 前章でMaykop cultureでの石積テラスの出現と灌漑は、飛鳥時代の「亀形石造物」と「酒船石」と表象的に繋がりがある事を…

Chalcolithic(金石併用時代)ー1-4

遺物、遺存体にみる「Shulaveri-Shomu culture」の部族移動 赤司千恵さんの「植物考古学からみた古代の酒」を読ませていただきました。非常に興味深い論文です。その中で貴重な学術的事実を知りました。銅器時代の遺存体として、葡萄の種子と果皮が見つかっ…

Chalcolithic(金石併用時代)ー1-2

(1)ダルガウスの家型墳墓群、北オセチア共和国 BC6,000~BC4,000年、すなわち黒海大洪水が起こった期間の遺跡が、大コーカサス山脈と小コーカサス山脈の間ートランスコーカサスの中部、ジョウジア、アルメニア、アゼルバイジャンにわたる地方に存在します…

トピックス(9)「イシュタル」の表象(3-29)

黒海北岸 スキタイ(scythians)、サルマタイ(sarmatians)の杖 古ノルド語の「valva」は「杖を運ぶもの」,「魔法の杖を運ぶもの」の意味があり、「valva」の別名は「多くを知るもの」を意味します。古ノルド語への分流を遡れば「ゲルマン祖語」に、さらに遡…

トピックス(9)「イシュタル」の表象(3-28)

司教杖(Baculo,Crosier) 1999年、東京富士美術館で開かれた「ポルトガルー栄光の500年展」の会場で、私は「キリスト騎士修道会大十字章」(参照)に出会い、心惹かれました。その衝動は抑えがたく、リスボンに旅立ちました。 その「キリスト騎士団十字紋章…

トピックス(9)「イシュタル」の表象(3-27)

アスクレピオスの杖とイシュタルの表象 (79)ギリシャ神話に登場する名医アスクレピオス wikipedia 蛇 「アスクレピオスの杖」は医療・医術の象徴として、現在も使われている「イシュタルの表象」です。「Supe'rieur(13,500BP~12,000BP)」・上部マグダレニ…

トピックス(9)「イシュタル」の表象(3-26)

「蛇」を飼う文化(3)ミノア文明とアテナ,そしてイシュタルの表象「フクロウ」 パルテノン神殿で蛇が飼われていたのは、広く知られた史実です。女神アテナ(アテーナー)を「蛇の女神」と呼ぶ者もいます、(参照) 確かに女神アテナ(アテーナー)は、古代…

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