表象表現 ハート形
コーカサス(Caucasasu)とミノア文明(Minoan Civilization)を繋ぐもの(3)
Sesklo文化からCucuteni文化へ
(108)幾何学文様土器片・Sesklo文化(ギリシャ)BC6,850~4,4oo年
Greca insolita-pixiland. info
バルカン半島(ギリシャ)のSesklo文化(参照)(BC6,850~4,4oo年)とルーマニアのCucuteni文化( BC5,500~BC4,500年)の連続性を証明するものに、幾何学文様の彩色土器があります。Sesklo文化期間に現れた「幾何学文様の彩色土器」は、西アジアのハッスーナ・サマラ期(BC5,800~5,200年)の「幾何学文様の彩色土器」や写真(109)十字鋸文深皿・アナトリア西部(トルコ)、ハジュラルの「幾何学文様の彩色土器」と同じ観念を文様化しています。農耕や土器製作の始まりに関係なく、これらの土器文様はその地域的な表現方法は違っていても、同じ観念の伝播が見られるのです。「幾何学土器文様」のその多くは、湿潤だった頃の北部アフリカで生まれた、「ズールー」の哲学とが描かれています。
(109)十字鋸文深皿 初期銅石時代(BC5,250~5,000年)アナトリア西部(
トルコ)、ハジュラルⅠ層出土;大トルコ展図録
この四分割された幾何学文様は写真(111)後期Cucuteni culture・皿に書かれた四分割や写真(95)Clay Artfact (タルタリア粘土板)の四分割と同じく「大地の発展する周期」を表しています。さらに「形而下の石」を並べる中で、より明確になるはずです
。
(110)腕を折り曲げるポーズの女神像(平衡の王女);初期銅石時代(BC5,250~5,000年)アナトリア西 部(トルコ)、ハジュラルⅠ層出土;大トルコ展図録
腕を折り曲げるポーズの女神像も、「ズールー」の哲学を具現したもので、アナトリア西部(トルコ)、ハジュラルにSesklo文化(参照)と同じルーツから伝播しています。
(111)後期Cucuteni culture・皿に書かれた四分割・大地の発展する周期
古ヨーロッパの神々 マリア・ギンブタス
「Cucuteni-Trypillian culture]とはルーマニアとウクライナに、BC5,500~BC2,750年に存在した文明です。ヨーロッパの定義では文明になりませんが、統治機構が発達せず、階級化しない哲学の大都市が存在したのです。「タルタリア粘土板」は四つの空間を持つ家という、小さな「大地の周期」を表し、写真(111)は家が発展して「大地」になり、さらに四つ大地は「大地の発展する周期」で宇宙となり、さらに新しい創造に向かう・・・そして、各々の周期には「平衡の王女」の「顕現」が見られます・・・ズールーの哲学です。BC5,600年頃に起った「黒海大洪水」により、エーゲ海と淡水湖「黒海」が繋がった頃に現れた「Cucuteni-Trypillian culture]はズールーの哲学による文明を発展させていきます。
(112)Cucuteni culture(ルーマニア)・壺の文様 BC5,500年頃
古ヨーロッパの神々 マリア・ギンブタス
これから、様々な文様の意味を見ていきますが、まず一例を上げてみます。写真(112)Cucuteni culture(ルーマニア)・壺の文様は、「平衡の王女」の「顕現」である「バセンジー犬」が跳ねて雲を呼び寄せ、雨を降らせ、穀物が育つ概念の文様です。雲は筋雲から、入道雲の様に沸き立ち(S字)、中心部が真っ黒になり雨(斜線)を降らせ、後は緩やかに分散しています。「バセンジー犬」はコンゴ共和国原産の狩猟犬として、今でも飼われていますが、当時は湿潤だった頃の北部アフリカの家で家族の一員として大切に飼われていたはずです。彼女の居場所は、タルタリア粘土板(参照)に表された「女」の部屋です。ところで、「バセンジー犬」のシルエットは「キツネ」ににていませんか?同じ様に「豊饒」に関係します。旧石器時代から縄文時代へと続く、「上黒岩岩陰遺跡」の上に「稲荷神社」が建っているのは偶然でしょうか。