Shoshone(ショショーネ)の「芝の家」と「編み籠」の形
(31)Twill-wined plant fibere water bottle useed by Shoshone.Pin'on resin makes it watertight.(松脂で防水加工された、ショショーネ族のあや織り水筒・王女の子宮型)
The Shoshone; Kim Dramer著
(29)Shoshone Grass lodge(ショショーネ、芝生の家)
in Oklahoma(1898);Quatr.us,Early Shoshone History
アフリカ全土に今なお残る「grass huts(植物素材の小屋)]から、アメリカ、グレートプレーンズ(Great Plains)(参照)北東のウイチタ族(Wichita tribe),南西のショショーネ族(Shoshone tribe)の「芝生の家」までを考察するに、家を「編む」文化は「ズールーの概念」や他の文化と共に北アフリカから北アメリカまで伝播したと考えます。
人類は植物素材を「編む」ことを、一万数千年まえに始めたようです。住処を作るために家を編み、やがて家が大地や宇宙と同じ形をした相対的な空間だと考える「ズールーの概念」が生まれます。それ故に家やバスケットは「相対的な宇宙」の形に作られました。その形は大きく分けて二つあります。一つは、ズールの中心的な概念「周期の円環」(参照1)、(参照2)が重なった、「芝生の家」の円錐形や日本の「かまくら」のようなドーム型です。もう一つは宇宙に相対的に 遍在するズールーの「平衡の王女」(参照)の形です。「平衡の王女」の形は写真(31)、(32)、(33)が示す「王女の子宮」、つまり「涙型(宝石のペアシェイプ)」とその立体形「徳利型」になります。写真(32)、(33)ズールーのヨーロッパに於ける代表的な文明Trypillian-Typillian cultureの儀式用土器を見れば、相対的に 遍在するズールーの「平衡の王女」の概念がよく理解できると思います。「王女の子宮」型宇宙には、家に四つの空間(参照)があるように、四人の「平衡の王女」がいて、それぞれの子宮の中には、また四人の「平衡の王女」がいます。この繰り返しが「平衡の王女」の「相対的に 遍在」という「ズールーの概念」です。もうすぐ「編む」文化の後、タイトル「ハート形の表象が語ること」に戻りますが、ズールーの人と概念が、コーカサス文明と騎馬の民族によって「キュクラデス」まで押し返された時、珍しい遺物「平衡の王女の子宮」に出会うことになります。
(32)Ritual vessel(儀式用壺)、Ghela'iesti,Romania(BC4,800~BC3,800)
Cucutenii-Typillian culture
wikipedia
(33)Diagram of Ritual vessel(儀式用壺)、Ghela'iesti,Romania(BC4,800~BC3,800)
Cucutenii-Typillian culture
wikipedia
(34)Shoshone currying basket(ショショーネ携帯用の編み籠)
The Shoshone; Kim Dramer著
ショショーネ族の編み籠は円錐形に作られます。逆さまに見れば「芝生の家」と同じく、「円環」の積み重なった形に編まれ、「ズールーの概念」を表しています。
(35)Round lid(円形飾り板)、前期シリア文化期(BC1,760~BC1,700年頃)
古代シリア文明展図録
このRound lid(円形飾り板)が「ズールーの宇宙の概念」を表していることは明確です。四つの歪んだ空間に、それぞれ「王女の子宮(宝石のペアシェイプ)」と「積み重なった周期の円環」が配置されています。宝石の「ペアシェイプ」はこうして生まれました。また「積み重なった周期の円環」は日本の「乳金具」の意味を説明しています。BC5,500頃から「コーカサスの概念(□四角の大地、四角の周期)」と西アジアの文化の影響が強くなったシリアで、一万数千年前の「ズールーの宇宙の概念」そのままに、宝飾飾り板が作られたことに驚きます。「ズールーの概念」が人類の基本的な概念であることの証明でしょうか。また私が関わる「宝飾」の意味を教えてくれる遺物です。
「渦巻」で勘違いがありました。土器製作に「輪積み」と「巻き上げ」があるように、それに先立つ「籠編み」にも当然「輪積み」と「巻き上げ」があります。「コーカサスの概念」では「渦巻」は「蛇」ですが、それに先立って現れた「ズールーの概念」では「発展する円環」でした。「コーカサスの概念」と「ズールーの概念」はBC5,500頃から融合していくのですが、もっと時間軸を正確にする必要がありそうです。反省