形而下の文化史

表象文化史・ジュエリー文化史・装飾文化史

 

トピックス(8)Gleichenia japonica(ウラジロ)とズールーノ概念(7)

 

         Grass hut(芝の家)からTholos(トロス)へ

                               ~聖なるズールーの概念、形による伝承~

 

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(36)Tholos(stone hut) in Abruzzo,Italy;GREEN HOLIDAY ITALY

         photo. by Mario Matteo

 

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(37)Tholos(Beehive tomb),Cross section of Treasury of Atreus, Greek;wikipedia

 

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 (29)Shoshone Grass lodge(ショショーネ、芝生の家)

  in Oklahoma(1898);Quatr.us,Early Shoshone History

 ノ

今まで見てきたように「ズールーの概念」では、相対的な家、大地、宇宙の形は、「周期の円環」の積み重ねであり「芝の家」や日本の「かまくら」になります。そしてミケーメ文明の頃から、石で作られたドーム型の「周期の円環」の積み重ねは、「周期の円環」の積み重ねという「聖なる概念」を引き継ぎながら「tholos・トロス」と呼ばれるようになります。ここで面白いことが分かるのです。アメリカ、グレートプレーンズ(Great plains)に居住するショショーネ族(shoshone)やウイチタ族(wichita)の「芝の家」に「高床式」はありません。一方アフリカから日本までの「籠編み文化」の伝播ルートにある「聖なる家」の概念は「高床式」が中心となります。つまり、「芝の家」が伝播した後に発達した「高床式」はベーリング海峡(Berring Strait)を越えれなかったのです。このことから「ズールーの概念」の伝播時期が限られてきます。ベーリング海峡(Berring Strait)を自由に行き来できたのは、地球の温暖化、海面の上昇などから、一万一千年前頃までになります。ショショーネ族(shoshone)やウイチタ族(wichita)はそれ以前に「ズールーの概念」を持ちながら、ベーリング海峡(Berring Strait)を渡ったことになります。そうなると、北アフリカにおいて「ズールーの概念」が生まれた時期は、それ以前であったと考えられるのです。私がある地球イベント(ユダヤ教、キリスト教の「過ぎ越しの祭」や「種なしパン」も関係します。)から推定している時期にも重なります。ベーリング海峡(Berring Strait)については、地球気象学だけでなく、ネイティブ・アメリカン・イロコイ族の口承史「THE WALKING PEOPLE・一万年の旅路」に語られている、「沈みゆくベーリング海峡(Berring Strait)渡り」は本当に詳細です。マシジ・クネーネが「ズールーの概念」を「ズールー一族の口承史」から語ったことが、考古学的事実に符合していくように、この「イロコイ族の口承史」も考古学の事実と突き合わせてみることは、意義あることだと思います。

 

 

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(38)Grass huts(hut on stits・高床式) of Toposa people,South sudan               camelworld.com

 

 

 

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(16) Makli necropolis,Thatta Sindh;Maqbara Daya Khan Rahu.JPG

 

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 (39)Tholos of Delphi Greek ;wikipedia

 

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(40)タージマハル、インド;WIKIPEDIA

 

2020年新国立競技場は「円環」と「「tholos・トロス」を併せ持つスポーツの祭典にふさわしい建築物になるはずです。

 

 

 

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