形而下の文化史

表象文化史・ジュエリー文化史・装飾文化史

 

トピックス(8)ズールーの概念と貝の文化(5)

 

                            「二枚貝」の原義と「雨の女神」(2)

                                                  Solutre' culture

 

 

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(10)Solutrean Spear Points(槍頭)22,000-17,000BP

 Crot du Chanier,Solutre'-Poully,Saone-et-Loire,France;Wikipedia

「 ソリュートレ文化」に特徴的な石器、アフリカの新人(ホモサピエンス・サピエンス)が発展させた石刃技術「押圧剥離」が細やかに施されています。月桂樹型ポイントは「ソリュートレ文化」を代表する形態です。

 

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(11)ズールー部族の盾と槍(月桂樹型)のエンブ)ム;Zulu Warrior jp.clipartio.com

 

 

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(12)北海道、富岡町遺跡の石器(月桂樹型);函館市史、通説編、2編3章1節、縄文文化の起源

 

約50,000年前、 アフリカから主に(後期旧石器時代の洞窟壁画はイベリア半島からフランス、さらには南部イングランドまで報告されています。)レバント地方を経由してヨーロツパに進出してきた新人(ホモサピエンス・サピエンス)の「オーリニャック文化」を指し示すものに、初期の石刃技術「押圧剥離」と「洞窟壁画」がありました。そして約22,000年前、イベリア半島からヨーロツパに進出してきた部族は、より進歩した石刃技術「押圧剥離」で加工した「月桂樹型ポイント」を持ち、「アルタミラ洞窟」、「ラスコー洞窟」などの優れた「洞窟壁画」を生み出しました。馬の骨から遺跡発掘に繋がったライムストーンの断崖「Roche du Solutre']の名にちなみ「 ソリュートレ文化」と呼ばれています。

 

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(5)Roche de Solutre';franceinfo.

 

この「月桂樹型ポイント」は「ズールーのエンブレム」に今なお使用されているように、彼ら数部族特有の形です。「 ソリュートレ文化」は北アフリカから進出してきた新人(ホモサピエンス・サピエンス)の物であり、後に「ズールーの概念」を作り出す部族も含まれていたと考えています。

「洞窟壁画」では、南仏「ガルガ洞窟」の「手の壁画」が注目されます。「指の無い手」が一定数含まれることから、狩りにおいて特定の動物を示す「手の合図」と考えられています。この「シンボル化」はアフリカから進出してきた新人(ホモサピエンス・サピエンス)から始まる、アフリカで進化した新人の能力だと考えます。そして後に、ある自然現象により「二枚貝」に繋がる「雨の女神」を生むことになります。

 

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南アフリカ、ブロンボス洞窟で発見された押圧剥離の尖頭器 7万5千年前

リブパブリBlog

 

7万5千年前の押圧剥離の尖頭器 は南アフリカ、ブロンボス洞窟でもみつかっていました。アフリカから南仏への伝播経路か気になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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