雨による平衡の女神
手宮洞窟、フゴッペ洞窟の彫刻
(53)拡大
(53)手宮洞窟の彫刻;地球ことば村・これは文字ではない
フゴッペ洞窟の彫刻について言語学者の服部健氏の言葉が「 地球ことば村」の記事の中で紹介されています。
「これは文字ではない。」(参照)明快な解釈です。
写真(45)の(1)~(3)は「上部(後期)マグダレニアン(Supe'rieur Magdale'nienne・13,500BP~12,000BP)](参照)に人形を取り始めた「平衡の概念」の表象「V」(参照)を組み合わせた表現です。骨に掘られています。そして(4)はBC5,000年頃のドイツ・「Linear pottery]に描かれた「平衡の人形」です。さらに(5),(6)はBC5,000年初頭のルーマニア「Cucuteni culture」の陶器に描かれたものです。
これらを比較して頂くだけで、手宮洞窟、フゴッペ洞窟の彫刻と同じ表象であることが解りますが、さらに明確な符号点を見つけました。それは、写真(53)拡大の上部にある▽です。「▽・女神」の表象は、BC5,000年頃にCrete(クレタ島)の初期の陶器に現れています。写真(41)の(8)はイタリア南部の「Daunian culture」の皿絵です。つまり(後期)マグダレニアン期の文化を持った海洋民が「▽・女神」の表象を持つ「ホタテ貝」と「雨による平衡の女神」を結び付けた場所を示しているようです。クレタ島の「Minoan culture」で神のシンボルとして現れる「両刃の斧」も「ホタテ貝」の両耳だった訳です。
しかし「手宮洞窟」の彫刻が文字ではないと言い切るものではありません。「まだ文字ではない」といった方が正しいと考えます。「アイヌ語(北海道異体文字)の絵文字表記」は「雨・〇」と「平衡・V]で文字になっています。また、メソポタミアの「楔形文字」は「平衡の表象(V)」か「▽・女神」から始まっています。(このことは次章・「イシュタルの表象」で明らかになります。
(41)平衡の表象「V]で表された「雨による平衡の女神」(ズールーの概念では王 女)
THE LANGUAGE OF THE GODDESS;Marija Gimbutas
そしてもう一つの重要な符号点は「雨」の表象です。服部健氏の図解(3),(5)は、写真(66)にあるように、BC5,800年頃のブルガリア・「Karanovo culture]に表されている「雨」の表象です。「降る雨」を束ねた表象で「雲」を表す時もあります。翼のように二つの表象を使うのは、「二つ」が「平衡の概念」を表すためです。(参照)
手宮洞窟はその「平衡の表象(V)による人形」、「平衡の女神の表象(▽)」、「二つの雨の表象が示す・雨による平衡」、「雨の女神を表す真ん丸な頭・〇」が示す様に遍在する「雨による平衡の女神」が描かれた「雨の宮(水天宮)」でした。ヨーロッパでは、およそ一万年前より「手」は「雨」の表象です。(日本でも灌漑水路を管理するひとは切手と呼びました。)
これらの洞窟は貝殻文土器文化と併せて考察する必要があります。
そして「地中海の海洋民」が日本に持ってきた重要なものがもう一つあります。
それは「石錘」です。わたしが「石包丁」だと思っていた多くの表象は、地中海の海洋民が持ってきた「石錘(分銅形)」でした。このことは再度検証します。
(53)フゴッペ洞窟の彫刻;地球ことば村・これは文字ではない
言語学者服部健・図解
第1図は「V・平衡」の女神、第二図は「X・平衡」の女神、第三図「くし形・雨」の翼の女神=イシュタル、第四図は「●・雨粒」の女神、第五図は、逆さにして「雨」の表彰となります。
(66)雨による平衡の女神(ズールーの概念では王女);1,2,Karanovo culture,Bulgaria,c.BC5,800.
3,Ozieri culture,Sardinia,c.BC4,000~BC3,800.4,Venedian culture,Poland
The Language of GODDESS Marija Gimbutas
ついでながら 雨の表象を本当に翼として使った例もあります。非常に珍しく興味深いので少し詳しく説明します。
下のイラストは歴史的な「水害」です。私には最後まで広島から通ってくれた生徒がいます。幸いにも無事でした。でもどうしても収まらない気持ちがあります。「地球温暖化」は天災ではなく、人災ではないのか。一人でも声を上げ、もっと議論を起こしたいと思うのです。みんなで発信しようよ。
(1)「桐」刻印・分銅金(小分銅);CURIO 190号 フジインターナミント株式会社
アイヌ文字/アイノ文字/北海道異体文字
あ A |
い I |
う U |
え E |
お O |
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か KA |
き KI |
く KU |
け KE |
こ KO |
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さ SA |
し SHI |
す SU |
せ SE |
そ SO |
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た TA |
ち CHI |
つ TSU |
て TE |
と TO |
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な NA |
に NI |
ぬ NU |
ね NE |
の NO |
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は HA |
ひ HI |
ふ HU |
へ HE |
ほ HO |
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ま MA |
み MI |
む MU |
め ME |
も MO |
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や YA |
YI |
ゆ YU |
YE |
よ YO |
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ら RA |
り RI |
る RU |
れ RE |
ろ RO |
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わ WA |
ゐ WI |
WU |
ゑ WE |
を
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(35)「V](Cheveron)による「平衡」の変容
THE LANGUAGE OF THE GODDESS;Marija Gimbutas
この「V](Cheveron)に「雨粒」の(〇」をあわせると「雨による平衡の概念」を表します。(参照)
アイヌ文字、北海道異体文字に似ています。